頑張れ!僕らの千早さん Last episode 「誰が為に鐘は鳴る 前編」 「さーてと…こんなもんで良いんだっけ?」 「ええっと、ちょっと待って下さい…、うん…コレとそれ…あ、あれは…買いましたっけ?」 「うん、買ったよ。 んーっと…ああ、ココ」 「あ、有りますね。 じゃあこれでOKです」 「よし、んじゃ帰ろっか」 「はい」 「いやしかし、今年もあっと言う間だったな」 「そうですね、本当に早い物です。 気が付けばもう年末が押し迫っていますし」 「そうだよなぁ…。 それだけに今日の午後のオフは信じられんよ、見事に空いてるし」 「ええ。 最近は、毎日がタイトスケジュール化してましたから…きっと、神様が気まぐれで助けてくれたんでしょう」 「かもしれんねぇ…。 ま、これだけ忙しかったら、やっぱり少しは休息が欲しいと思うしな。 流石にキツイから」 「はい。 有り難く、満喫させて頂きましょう」 「だけどさ…」 「?」 「折角のオフなんだから、今日は千早もユックリしろって」 「してますよ? 後は帰ったら食事作るだけじゃないですか」 「いや、それは確かに有り難いけどさ。 だけど、それじゃ千早が休みにならないだろ?」 「そんな事有りません。  食べて欲しい人に喜んで食べて頂けるんですから。 作って疲れるなんてとんでもない、寧ろ嬉しい位です」 「そ、そうか…? そう言ってくれると…って、やっぱダメだよ。今日は休めって」 「ダメです。 だって、プロデューサーは外食だとバランスが偏りますから」 「なら、千早も一緒に今日は外食で…」 「キチンとした物を食べるとなると、それ相応の出費になります。それなら、原価が安い此方を利用した方が、遥かに安く済みます」 「ま、又、融通が利かない事を」 「兎に角食事は作ります。 ちゃんと食べて下さいね、外食などなさらずに」 「……わ、判ったよ。 何か本当に女房の様になって(ry」 「何か仰いましたか?」 「あ、い、いえ…」 「それならさ、何か無いかな?」 「?」 「いや、千早のお手伝いとか。 あ、今日は食べた後の皿洗いやろっか?」 「…又、食器を一新するおつもりですか?」 「うっ…、い、いや、あれは、たまたまでだな」 「春香並みに大コケしてた人は、私の目の前の人以外に見当たりませんでしたが?」 「御免なさい、もう言いません…クスン」 「もう…。 そんなに気を使わなくても良いですよ。 さっきも言った様に、私は楽しくてやってま…… あ…」 「ん? どした?」 「あ、いえ。 若し、お願い出来るなら…で構わないのですが………」 「お? いいよ、遠慮なく言ってくれ! 千早の手助けが何も出来ないなんて、もどかしくてしょうがないから」 「そうですか。 本当に……宜しいのですね?」 「うん、構わない。但し、俺に出来る事だぞ?」 「あ、それは大丈夫…だと思います。 私も、きっと安らげるかなぁ…って気がしてますので」 「おお! なら尚更だ。気にせず言ってくれ」 「では、思い切って。 え、えーとですね………その…ぷ、プロデューサーに………だ、だ…………」 「だ?」 「…す、済みません。 やっぱり、ちょっと大きい声では」 「…あのな、俺と千早しか居ないんだぞ? 誰にも聞かれないだろ?」 「で、ですが…。 あ、そ、それなら…少し耳を…」 「? 良いけど」 「あのですね…」 (ボソボソ…) 「………………………………………は? だ、抱っこぉお!?」 さあ大変、落ちも何も無いぞ!? どうするんだ、P!? これは一気に勝負に出たのか、千早さん!? 2人の運命や如何に! 次回、頑張れ!僕らの千早さん Last episode 「誰が為に鐘は鳴る 後編」 乞うご期待!!